隠れ待機児童とは? 保育園への入園待ちなのに「待機児童」にカウントされないケース

こどもを産んだ後も仕事をしたいママさんを苦しめる「待機児童問題」。

2019年時点で、待機児童は全国に16000人くらいいます。

でも、その約5倍近いこどもが「隠れ待機児童」として入園を待っているって、知ってましたか?

この記事では、隠れ待機児童の実態とよくあるパターンを徹底解説します。

待機児童の落とし穴

ママ

市役所で保育園の資料をもらってきたわ。
うちの市は、待機児童がほとんどいないって書いてたわよ。

パパ

へぇ、そうなんだ。
じゃぁ、うちの子もどこかの園には入れそうだね♪

なんて思っているそこのアナタ!
甘いです!

入園待ちをしているのに待機児童としてカウントされていない
「隠れ待機児童」の存在、ご存じですか?

隠れ待機児童とは

隠れ待機児童とは、

希望した認可保育所などに入れないにもかかわらず、国や自治体での待機児童のカウントに入っていない児童のことをいいます。

「潜在的な待機児童」とも呼ばれています。

日本経済新聞によると、
2019年の待機児童は全国で1万6772人なのに対し、
隠れ待機児童は7万3927人もいるのだそうです。

そもそも「待機児童」とは

ママ

保育園に入園できるのを待ってる子はみんな待機児童なんじゃないの?

と思っている方も多いかと思いますが、実はそうではありません。

入園待ちをしている子供の中にも、待機児童にカウントされない子がたくさんいるんです。

2016年10月18日に公表された
「保育所等利用待機児童数調査に関する自治体ヒアリング 参考資料2」において、以下のように定義されています。

(めちゃくちゃ長い&わかりにくいので、読み飛ばしてOKです。)

保育所等利用待機児童の定義

調査日時点において、保育の必要性の認定( 2号又は3号) がされ、特定教育・保育施設 (認定こども園の幼稚園機能部分及び幼稚園を除く。 以下同じ。 ) 又は特定地域型保育事業の利用の申込がされているが、利用していないものを把握すること。

(注1)保護者が求職活動中の場合については、待機児童に含めることとするが、調査日時点において、求職活動を休止していることの確認ができる場合には、本調査の待機児童数には含めないこと。

(注2) 広域利用の希望があるが、利用できない場合には、利用申込者が居住する市町村の方で待機児童としてカウントすること。

(注3) 付近に特定教育・保育施設又は特定地域型保育事業がない等やむを得ない事由により、特定教育・保育施設又は特定地域型保育事業以外の場で適切な保育を行うために実施している、
① 国庫補助事業による認可化移行運営費支援事業及び幼稚園における長時間預かり保育運営費支援事業で保育されている児童
② 地方公共団体における単独保育施策 (いわゆる保育室・家庭的保育事業に類するもの) において保育されている児童
③ 特定教育 ・保育施設と して確認を受けた幼稚園又は確認を受けていないが私学助成、就園奨励費補助の対象となる幼稚園であって一時預かり事業(幼稚園型) 又は預かり保育の補助を受けている幼稚園を利用している児童
④ 企業主導型保育事業で保育されている児童については、 本調査の待機児童数には含めないこと。

(注4) いわゆる” 入所保留” (一定期間入所待機のままの状態であるもの) の場合については、 保護者の特定教育 ・ 保育施設又は特定地域型保育事業の利用希望を確認した上で希望がない場合には、除外することができること。

(注5) 特定教育・保育施設又は特定地域型保育事業を現在利用しているが、第1希望の保育所でない等により転園希望が出ている場合には、 本調査の待機児童数には含めないこと。

(注6)産休・育休明けの利用希望として事前に利用申込が出ているような、利用予約(利用希望日が調査日よりも後のもの)の場合には、調査日時点においては、待機児童数には含めないこと。

(注7) 他に利用可能な特定教育・保育施設又は特定地域型保育事業等があるにも関わらず、特定の保育所等を希望し、保護者の私的な理由により待機している場合には待機児童数には含めないこと。
※ 他に利用可能な特定教育・保育施設又は特定地域型保育事業等とは、
(1) 開所時間が保護者の需要に応えている。 (例えば、希望の保育所と開所時間に差異がないなど)
(2) 立地条件が登園するのに無理がない。 (例えば、通常の交通手段により、 自宅から20~30分未満で登園が可能など)
(3) 特定教育 ・ 保育施設又は特定地域型保育事業以外の場で適切な保育を行うために実施している、 国庫補助事業による認可化移行運営費支援事業及び幼稚園における長時間預かり保育運営費支援事業の対象となっている施設
(4) 地方公共団体における単独保育施策 (いわゆる保育室・家庭的保育事業に類するもの)の対象となっており、市町村子ども・子育て支援事業計画の提供体制確保に規定されている施設 (保護者の保育ニーズに対応してい
ることが利用者支援事業等の実施により確認できている場合)

(注8) 保護者が育児休業中の場合については、待機児童数に含めないことができること。 その場合においても、市町村が育児休業を延長した者及び育児休業を切り上げて復職したい者等のニーズを適切に把握し、引き続き利用調整を行うこと。

2016年10月18日 保育所等利用待機児童数調査に関する自治体ヒアリング 参考資料2 より引用

ただし、2017年3月30日に出された「保育所等利用待機児童数調査に関する検討のとりまとめ」において、

育休中の人で、入園が決まり次第復職する意思がある場合は待機児童に含める

と変更されています。

待機児童の定義をまとめると

待機児童の定義をざっくりまとめると、

待機児童の定義

保育所等利用待機児童とは:

子育て中の保護者が保育所等に入所申請をしているにもかかわらず入所できず、入所待ちしている状態の児童のこと。

ただし、保護者が

  • 求職活動を休止している場合
  • 自治体が補助する認可外保育所などを利用している場合
  • 特定の保育所などを希望している場合

は、待機児童としてカウントされない

といった感じになります。

他にも細かい定義はあるのですが、よくある「隠れ待機児童」のパターンを解説するには、これくらいざっくり分かれば十分でしょう。

よくある隠れ待機児童 3つのパターン

それでは、「隠れ待機児童」のよくあるパターン

  • 求職活動を休止している場合
  • 自治体が補助する認可外保育所などを利用している場合
  • 特定の保育所などを希望している場合

について、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

求職活動を休止している場合

保護者が求職活動を休止している場合は、待機児童にカウントされないことになっています。

これは何も、

子供と一緒にいたいから、仕事探すのやーめた♪

ということではありません。

ほとんどの方は、

求職活動のあいだ子供を見ててくれる人がいないので、求職活動したくてもできないんです。

という理由で仕方なく求職活動を休止しているのです。

こういった人たちは、待機児童にカウントされていなくても、入園できるのを待っていることは明らかです。

自治体が補助する認可外保育所などを利用している場合

認可保育園への入園が叶わず、やむなく認可外保育所や自治体単独の保育施設などに通っている場合も、待機児童にはカウントされません。

一般的に、認可保育園は認可外施設に比べて

  • 保育料が世帯収入に応じて決まるため、負担が大きくなりにくい
  • 国の基準を満たしているので、安心である

といったメリットがあります。

よって、

認可外保育園が気に入ったので、入園させました♪

なんて人はごく少数派で、

認可保育園を希望したけれど、全部落ちたのでやむなく認可外保育園に通ってます・・・

というパターンが大多数です。

この方たちも認可保育園への入園を待っているのは明白です。

特定の保育所などを希望している場合

特定の保育所を希望しているものの入園できずに空き待っている場合も、待機児童にはカウントされません。

特定の保育所等を希望、と聞くと、

第一希望の園以外には入れたくないんですぅ~

なんてワガママを想像するかもしれませんが、実際はそうではありません。

保育所等利用待機児童の定義(注7)を読み砕いてみると、

保育所等利用待機児童の定義(注7)

他に利用可能な特定教育・保育施設又は特定地域型保育事業等があるにも関わらず、特定の保育所等を希望し、保護者の私的な理由により待機してい る場合には待機児童数には含めないこと。

※ 他に利用可能な特定教育・保育施設又は特定地域型保育事業等とは、

  1. 開所時間が保護者の需要に応えている。 (例えば、希望の保育所と開所時間に差異がないなど)
  2. 立地条件が登園するのに無理がない。 (例えば、通常の交通手段により、 自宅から20~30分未満で登園が可能など)
  3. 特定教育・保育施設又は特定地域型保育事業以外の場で適切な保育を行うために実施している、国庫補助事業による認可化移行運営費支援事業及び幼稚園における長時間預かり保育運営費支援事業の対象となっている施設
  4. 地方公共団体における単独保育施策(いわゆる保育室・家庭的保育事業 に類するもの)の対象となっており、市町村子ども・子育て支援事業計画の提供体制確保に規定されている施設(保護者の保育ニーズに対応していることが利用者支援事業等の実施により確認できている場合)

きょうだいで同じ(または近い)園じゃないと送迎の負担が大きすぎるので、他の園は希望しません。

自宅から30分範囲の園でも、職場と反対方向だと送迎が実質不可能なので、希望しません。

家庭的保育事業(いわゆる保育ママ)はちょっと抵抗があるので、保育園に入れたいです。

といった理由で特定の保育所等を希望している場合でも、待機児童にはカウントされないことになります。

もちろん、この方たちも認可保育園への入園を待っています。

隠れ待機児童 まとめ

隠れ待機児童 まとめ
  • 認可保育施設への入園を待っている子供の中には、待機児童としてカウントされない「隠れ待機児童」が大勢いる。
  • 2019年の待機児童は全国で1万6772人なのに対し、隠れ待機児童は7万3927人もいる。
  • 主な隠れ待機児童のパターンは、
     ・求職活動休止中
     ・ 認可外保育所などを利用中
     ・特定の保育所などを希望

お住まいの地域はどうでしょうか?

待機児童が少ないからといって油断していては、保活に失敗するかもしれません。

隠れ待機児童の存在までしっかり認識した上で、保活を進めてくださいね。

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