新型コロナウイルスに対する感染防止策については、マスク着用を含む咳エチケ ットや手洗い、アルコール消毒等により感染経路を断つことが重要であり、身のまわりを清潔にすることが大事です。でも、アルコール消毒液は、薬局や薬店でも入手が難しいですよね。そんなときは、消毒液を自作してみてはいかがでしょう。
はじめに
今は何処の薬局や薬店に行っても、「アルコール消毒液」は売り切れ状態で入手が困難です。そんなときには、身近にある物で消毒薬を調達することも必要です。
今回は、キッチンハイターや、ブリーチを使用した消毒液の作り方をご紹介したいと思います。
アルコールが入手困難なこのときに、是非作ってみてください。
0.05%以上の次亜塩素酸ナトリウム液の作り方
次亜塩素酸ナトリウム液の効能と効果
次亜塩素酸ナトリウムは、細菌やウイルスの消毒にも多用されているもので広く一般に知られています。今回の新型コロナウィルスの殺菌効果も期待されており、厚生労働省も推奨している方法です(上図)。
また、厚生労働省HPにも記載されています
取っ手、ドアノブなどの共用する部分を消毒する
タオルや食器、箸、スプーン等などを共用しないことも大事です。トイレやお風呂は、水拭きするか、家庭用の掃除用洗剤でもウイルス量を減らすことができます。洗濯や食後の食器洗いを別洗いしたりする必要はないです。タオル、衣類、食器、箸・スプーンなどは、通常の洗濯や洗浄を行います。感染者のものを分けて洗う必要はありません。 ただし、洗浄前のものを共用しないでください。特にタオルは、トイレ、洗面所、キッチンなどで共用しないようお互いに確認したいものです。
感染者が別の部屋で生活していても、トイレ、洗面所、浴室などを共用すると思います。ウイルスは物についてもしばらく生存しているため、ドアの取っ手やノブ、ベッド柵ウイルスがついている可能性はあります。0.05%の次亜塩素酸ナトリウム(薄めた漂白剤)で拭いた後、水拭きするか、アルコールで拭きましょう。トイレや洗面所の清掃をこまめに行いましょう。清掃は、市販の家庭用洗剤を使用し、すすいだ後に、0.1%の次亜塩素酸ナトリウムを含む家庭用消毒剤を使用します。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html
ハイター消毒液の作り方
キッチンハイター(ハイター)やキッチンブリーチ(ブリーチ)には、次亜塩素酸ナトリウムが有効成分として含まれており、水で薄めるだけで「次亜塩素酸ナトリウムの消毒液」を作ることができます。
「ハイター」か「ブリーチ」のいずれかを使うかによって、希釈率が異なりますのでコチラの表をご参考にしてください。下の表は、0.05%の消毒液を作るための配合表です。
この配合比率で漂白剤を希釈するだけで、消毒液を作ることができます。
濃度の目安は、下に記載いたしました。用途別に推奨濃度がありますので、用途に合わせて調製すると良いと思います。
ハイター消毒液の作製
用意する物
では早速、消毒液を作りましょう。
用意する物は、以下のとおりです。
・キッチンハイター 又は キッチンブリーチ
・水(水道水でOK)
・保護手袋
・ペットボトル
・保管容器(ペットボトルでも可)
用意するのは以上です。衣類用の「ハイター」や「ブリーチ」を使用してもかまいません。
ただし、ワイドハイターなどいわゆる「酸素系漂白剤」は、使用することができませんので、留意ください。
ハイターを希釈する
希釈の際には、必ず「保護手袋」をしてください。手荒れの原因になりますし、最悪、薬傷を負う危険性があります。
できれば「保護めがね」もしましょう。添加物として水酸化ナトリウムが含まれおり、アルカリ性ですので、目に入った場合には、最悪失明の危険もあります。
① ハイター付属のキャップに「半分」、薬液を取り分ける。
② 500 mLの空のペットボトルを用意して、①の液を入れる。
③ 容量が500 mLになるように水道水を加えて、良く攪拌する。
以上で消毒液自体の作製は、終了です。
小分けにする
必要に応じて、ボトルなどに小分けすると良いでしょう。スプレーボトルに入れても良いですし、プッシュ式のボトルでも良いと思います。
その際に、ボトルには、必ず内容物の表記をするようにしましょう。誤使用を未然に防ぐことができます。
ご使用の際は、スプレーをしてから雑巾で拭き取るか、雑巾に消毒液を付けた後消毒したい箇所を拭いても良いかと思います。
さいごに
アルコールなどの消毒液が入手できない昨今、試してみてはいかがでしょうか。
さいごに、この消毒液は人体(手を含む)には使用しないでください。手を消毒したい場合には、石けんでの手洗いをお願いします。
下に感染症学雑誌を引用した手洗いの消毒効果の表を添付いたします。
是非、手洗いの徹底、咳エチケット、共有物の消毒の徹底をお願いします。
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0.02~0.05% : 食器・手すり・ドアノブの消毒
0.1% : 体液、嘔吐物、排泄物等の清掃後の消毒