医療費控除に伴う還付金の額ってどれくらい?

医療費控除や確定申告の方法をお話ししましたが、実際に還付される金額ってどれくらいなのでしょうか? そんな還付金について徹底解説します!

医療費控除って何?

 本題の前に、

医療費控除とは、標準的なサラリーマン家庭であれば、家族の医療費が年間約10万円を超えた場合、その超えた分について所得の控除が受けられる仕組みです。

詳しくは↓で解説していますので、ご参考までに!

控除を受けるためには確定申告をしよう

 大前提として、医療費控除を受けるためには、確定申告をしなければなりません。 

 確定申告で医療費控除を受けるための方法については、先日解説いたしました。

実際に私の源泉徴収票を使って、確定申告のやり方を図解で説明しましたのでこちらをお読みいただければと思います↓↓。

還付金ってどれくらい?

10万円を超えた分が還付される!?

 

では、実際に医療費控除をすることによって、いくらの現金が還付されるのでしょうか?

 ここからが本日の本題ですね。

とまとママ
とまとママ

ルンルンルンルン・・・・・💓

ママ、ご機嫌いいね~。いいことでもあったのかい?

ばななパパ
ばななパパ
とまとママ
とまとママ

我が家の昨年の医療費は17万円だったのよ(59万-42万)。
10万円を超えた分が医療費控除の対象だったはずだから・・・
7万円も医療費控除を受けられる!!!7万円あ~~~れ~~ば~~~~♥
新型食洗器が買える!!!!

ちょっとまった~~~!!
7万円が還付されるわけではないよ!!

ばななパパ
ばななパパ

 そうなんです。勘違いされている方が多いのですが、10万円を超えた分が還付されるわけではありません。

 では、どのようにして還付金が計算されるのでしょう。

還付金は、課税所得で決まる?

 結論から申し上げますと、還付金は医療費控除額と所得税率で決まります。医療費控除額については、すでに説明しておりますので、問題ないでしょう。

 

所得税率を説明するために、前提となる課税所得について説明します。

 課税所得とは

 課税所得とは何なのでしょうか、医療費控除による還付金を考える際には、非常に重要です。

課税所得とは、所得税の課税対象となる個人所得のことです。収入から必要経費などを除いた「所得」から、基礎控除や配偶者控除などの各種所得控除の合計を引いた金額で、これに税率をかけて所得税額を算出します。

SMBC日興証券HPより引用

 つまり課税所得を小さくすることができれば、最終的に収める税金を少なくすることができます。なぜなら、所得が少なくなれば、収める所得税も少なくなるからです。

年末調整をしているけれど

ここで、サラリーマンでの場合、年末調整をされると思います。

この時に生命保険料控除や、年金控除、介護保険控除などいろいろな控除を申告しませんでしたか?

しかし、年末調整では医療費控除が申告できません。

 所得合計から医療費控除などの所得控除を差し引いた額が課税所得で、この課税所得に基づいて支払う税金が変わってきます。

 したがって、本来控除されるべきものが控除されていない状態で所得が申告されている状態なのです。

 ですので、10万円以上の医療費を支払っていた場合には、追加で医療費控除も申告し、「本当はもっと所得が低かったんです。そんなに課税される収入はなかったんです」

ということを言わなければならないというわけです。

還付金の計算

 実際に還付金を計算しましょう。

所得税額から「医療費控除額に所得税率をかけたもの」を引く

 簡単に申し上げますと、還付金額は所得税額から「医療費控除額に所得税率をかけたもの」を引くことで計算することができます。所得税率は、課税所得額によって異なります

課税所得と所得税率は下のとおりです。

[平成31年4月1日現在法令等]

 所得税の税率は、分離課税に対するものなどを除くと、5%から45%の7段階に区分されています。課税される所得金額(千円未満の端数金額を切り捨てた後の金額です。)に対する所得税の金額は、次の速算表を使用すると簡単に求められます。

(平成27年分以降)

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

(注) 例えば「課税される所得金額」が700万円の場合には、求める税額は次のようになります。
 700万円×0.23-63万6千円=97万4千円

 この所得税率を使って「医療費控除額に所得税税率をかけた額」が実際に返ってくる金額となります。同じ医療費控除額だったとしても、課税所得が高くて納める税金が多い人は還付金も多く、納める税金が少ない人は還付金も少なくなります。

例えば、課税所得600万円だった人が、10万円の医療費控除を受けたとすると、

課税所得600万円⇒590万円になるわけです。

  すると、10万円×所得税率20%=2万円 税金を払いすぎていたことになりますよね。

この金額が、還付されるという理屈です。

 払いすぎていたものを返してもらうというイメージです。

つまり、「医療費控除額に所得税税率をかけた額」が実際に返ってくる金額となりますから、10万円を超えた分が返ってくることはありません。

※同じ医療費控除額だったとしても、課税所得が高くて納める税金が多い人は還付金も多く、納める税金が少ない人は還付金も少なくなります。

※医療費控除額×所得税率 5%~45%までの7段階=実際に返ってくる金額

さいごに

 いかがでしたでしょうか。還付金についてわかっていただけましたでしょうか。

ばななパパ
ばななパパ

ちなみに我が家の還付金は、いくらだったと思いますか??
医療費約59万円。保険料42万円。支払額17万円。
10万円引いても、約7万円ですが・・・

還付金は、7100円でした(笑)

ガビ~~~~ン

とまとママ
とまとママ
ばななパパ
ばななパパ

10万円以上は控除されるからと、安易に考えて使いすぎると恐ろしいことになります。注意してくださいよ!!!

 実際の還付金がいくらになるかは、実際に確定申告の画面で計算もできますので、ご自身で入力して試してみるのが良いと思います。

 また、各家庭の事情によっても還付金は微妙に異なりますのでご注意ください。上の表での計算はあくまで目安とお考えいただければと思います。

 

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