出産にかかる費用、少なくとも40万~50万円はかかるって聞くけど実際どうなの?
内訳はどうなってるの?
そんな疑問にお答えするべく、私の出産時にかかった費用をすべて公開します!
目次
出産にかかる費用ってどれくらい?
出産にかかる費用の一例として、
私が出産したときの「分娩費用明細書」をお見せします。
合計負担額:513,890円
現金精算 : 93,890円
となっていますね。
どんな費用が発生したのか?
なぜ合計負担額と現金精算額が異なるのか?
詳しく見ていきましょう。
出産にかかる費用は、何によって差が出るの?
出産にかかる費用を調べてみると、かなり幅があることがわかります。
それでは、その差は何によって生じるのでしょうか?
ひとつずつ解説していきましょう。
なお、私の出産時の状況は、以下の通りです。
総合病院 or 個人病院
当然、分娩にかかる費用は、病院によって異なります。
ここでよく話題になるのが、
総合病院と個人病院のどっちがいいか。
それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
- 分娩中にトラブルが発生しても迅速に対応できる
- NICU(新生児集中治療室)など、医療設備が整っている
- 費用が安く抑えられる
デメリット
- 検診の待ち時間が長い
- 個人病院に比べ、設備や食事は質素なことが多い
- 立ち合い出産や、出産後の面会の制限が厳しい病院が多い
メリット
- 設備や食事、サービスが充実していて快適
- 立ち合い出産や産後の面会の自由度が高い
デメリット
- 分娩中に緊急事態が発生した場合、対応できないことがある。
(近くの総合病院に搬送されることも) - 費用が高くなりがち
費用を抑えたい方や万が一のときの安全を重視する方には、総合病院がオススメです。
一方、少しでも快適な入院生活を送りたい方は、自分に合った個人病院を探すのがよいでしょう。
私が利用したのは、個人病院でした。
かなり自由に過ごせる病院で、
- 立ち合いは2人までで、だれでもOK
- 分娩室内での撮影OK
(立ち会った義妹に、産まれる瞬間の動画を撮ってもらいました) - お見舞いは、うるさくしなければ何人でもOK
(3歳の姪も病室に入れてもらえた)
また、環境も非常によかったです。
- シャワーは共用だが、1時間単位の予約制でゆっくり使える
- 退院日にエステあり
- 食事がとにかくおいしい!
分娩の日程・時間帯
ほとんどの病院において、分娩にも時間外料金があります。
病院によって異なりますが、分娩が
- 深夜・早朝
- 日曜・祝日
にかかった場合に時間外料金が発生するのが一般的です。
正常分娩 or 異常分娩
正常分娩か異常分娩かによっても、費用は変わってきます。
医療行為の介入なしに行われる出産。
自然分娩ともいう。
通常の自然分娩では出産することができず、医療行為の介入を伴う出産。
主に、以下の3つ。
- 鉗子分娩
(赤ちゃんの頭を大きなピンセットで挟んで引っ張り出す処置) - 吸引分娩
(赤ちゃんの頭にカップを当てて、吸引して取り出す処置) - 帝王切開
もちろん、医療行為が伴う分、異常分娩のほうが費用がかかります。
ただし、異常分娩の場合、健康保険が適用されます。
そうすると、手術料、投薬料、診察料、入院料などの自己負担が3割になりますので、
処置の内容によっては、実質負担額が正常分娩とそんなに変わらない場合もあるようです。
産科手術 | 診療報酬点数(1点10円) | 自己負担額(3割) |
吸引分娩 | 2,550点(25,500円) | 7,650円 |
鉗子分娩(低位) | 2,700点(27,000円) | 8,100円 |
鉗子分娩(中位) | 4,760点(47,600円) | 14,280円 |
緊急帝王切開 | 22,200点(222,000円) | 66,600円 |
選択帝王切開 | 20,140点(201,400円) | 60,420円 |
さらに、健康保険が適用された分の費用は医療費控除の対象となるため、確定申告すれば一部返ってくるかもしれません。
入院期間
言うまでもなく、入院日数が多ければその分費用もかかります。
経膣分娩の場合:
(出産当日を0日目として)4~5日
帝王切開の場合:
(出産当日を0日目として)6日
が一般的な入院期間となります。
出産にかかった費用の内訳
それでは、私の分娩費用明細書を詳しく見ていきましょう。
番号をふった項目について、ひとつずつ解説しますね。
① 入院料
文字通り入院にかかる費用です。
- 病室の利用
- 共用設備(シャワーなど)の利用
- 食事
- 看護師さんの巡回
などにかかる費用が、入院料に含まれます。
1日ごとに加算されるので、入院期間が長いほど高額になります。
5日間で 75,000円でした。
② 室料差額
いわゆる「差額ベッド代」ですね。
妊婦さん自身の希望でより快適な「特別室」に入院した場合に発生する費用です。
差額ベッド代が発生する条件等については、以下のサイトに詳しい説明があります。
病室に関する希望は特に出さず、スタンダードな病室に入院したので、
室料差額はかかりませんでした。
③ 分娩料/分娩介助料
「分娩料」「分娩介助料」は、どちらも分娩にかかる費用の合計で、
医師の技術料+分娩時の看護料を総称したものです。
では、この2つの何が違うかというと、
正常分娩だった場合 → 分娩料
異常分娩だった場合 → 分娩介助料
として請求されるというだけです。
なお、先述のとおり、分娩料/分娩介助料には時間外料金が発生します。
正常分娩だったので「分娩料」として請求されました。
金額は274,000円。
通常営業時間内に出産したため、時間外料金はかからなかったです。
平日の日中に正常分娩で産まれてくれた息子、親孝行♪
④ 新生児管理保育料
新生児管理保育料とは、産まれた赤ちゃんの保育や検査にかかる費用です。
新生児の検査・薬剤・処置・手当にかかった費用も含まれます。
病院による差はあまりなく、自己負担額は5万円程度となります。
66,200円でした。
相場より少し高めかも?
⑤ 検査・薬剤料
検査・薬剤料とは、
出産後のママの検査や投薬にかかる費用です。
特段の異常がなければ、10,000円~15,000円くらいに収まります。
11,420円でした。
ちなみに、受けた検査は
- 血液検査
- 内診 2回
(会陰の傷&子宮の戻りをチェック)
でした。
⑥ 処置・手当料
処置・手当料とは、
ママに対する医学的処置や乳房ケア、産褥指導等の手当にかかる費用です。
18,040円でした。
⑦ 産科医療補償制度
産科医療補償制度とは、
お産のときの何らかの理由によって重度脳性まひになった赤ちゃんとそのご家族の経済的負担を補償する制度です。
分娩を取り扱う病院のほとんどが加入しており、入院時に掛金として16,000円を負担します。
産まれた赤ちゃんが以下の要件をすべて満たした場合に、総額3000万円を受け取ることができます。
- 出生体重が1,400g以上かつ妊娠32週以上で誕生、または妊娠28週以上で低酸素状況を示す所定の要件を満たして誕生
- 先天性や新生児期の要因によらない脳性まひ
- 身体障害者障害程度等級1、2級相当の脳性まひ
詳細は、公式サイトをご確認ください。
金額は一律なので、
もちろん16,000円でした。
⑧ その他
文書料、材料費及び医療外費用(お祝い膳等)等、
上記①~⑦に含まれない費用です。
平均は3万円弱だそうですが、病院によって大きく異なります。
53,230円でした。
平均よりかなり高いですね・・・。
考えられる理由は、以下のとおりです。
- エステが受けられた
- お祝い膳が豪華だった
- 三時のおやつがあった
- 出産祝いと称して、オーガニック素材バスタオルのプレゼントがあった
⑨ 一部負担金等
異常分娩となった場合の一部負担金
及び
入院時 食事療養費の食事療養標準負担額のことです。
正常分娩だったので、かかっていません。
出産にかかった費用 合計
私が出産したときにかかった費用を、以下にまとめます。
入院料 | 75,000円 |
室料差額 | 0円 |
分娩料 | 274,000円 |
新生児管理保育料 | 66,200円 |
検査・薬剤料 | 11,420円 |
処置・手当料 | 18,040円 |
産科医療補償制度 | 16,000円 |
その他 | 53,230円 |
一部負担金等 | 0円 |
合計 | 513,890円 |
合計金額は、513,890円 でした。
明細書の「妊婦合計負担額」と一致していますね。
出産って、お金がかかりますね・・・。
ただし!
大部分は、「出産育児一時金」で賄うことができるんです。
出産したら受け取れる「出産育児一時金」
出産育児一時金は、
- 健康保険に加入している方
- 健康保険加入者の扶養家族の方
であれば誰もが受け取ることのできる補助金です。
金額は、子供1人につき42万円です。
私が出産した病院は、
健康保険組合から出産する医療機関へ直接一時金を支払う「直接支払制度」が利用ができました。
明細書の「代理受取額」の部分に、420,000円と書かれていますね。
したがって
私が実際に病院の窓口で支払った金額は、
513,890円 - 420,000円で
93,890円
でした。
出産にかかる費用 まとめ
本記事では、実際に私が出産したときの費用を詳細にご紹介しました。
特殊なことは何もない、かなり一般的な出産でしたので、
みなさまの参考になれば幸いです。
(全室個室、食事の評判◎)
(9時頃病院着、13時頃出産)